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2013/11/18 (Mon)00:03
表に出ない設定は存在しないのと同じだって誰かが言ってた。
でもこういうの妄想してると楽しいんだ、仕方ないね。




  リコルはとある世界のバーバリアンに飼われていた犬でした。その世界では人間と魔物とが長い間戦争状態にあります。リコルのマスター(飼い主)であるバーバリアンも、その戦争に参加していました。

  リコルのマスターは二人おり、一人は両手剣を力強くブンブンと振り回す男性のバーバリアン、もう一人は片手剣と大楯で相手の攻撃をいなし、着実にダメージを与える女性のバーバリアンです。

  マスターたちの氏族にはとある風習があります。それは、戦いの前に「神の雫」と呼ばれる丸薬を服用することです。彼らはその風習に従い神の雫を服用していましたし、リコルにも与えていました。神の雫は強烈な麻薬です。それを服用することで、極度の興奮状態を惹き起こし、また疲れや痛みを大きく和らげることができるのです。そのバーバリアン氏族は世代を超えて非常に長い間麻薬を服用し続けてきたために、麻薬に対してある程度の耐性ができており、それほど重篤な依存症状が出るわけではありませんでした。しかしリコルは単なる犬ですので、そのような耐性などあるはずがありません。その結果、リコルは神の雫による恩恵をマスターたちよりも大きく受けることができたのですが、麻薬に対する依存症状も彼らに比べて非常に強いものとなりました。

  リコルとそのマスターたちは、人間勢力の中で大きく活躍しましたが、あるとき魔物の群れに囲まれて惨殺されました。リコルは最初にマスターをかばって胴体を真っ二つにされ、その後は死ぬまで切り刻まれました。マスターら二人はたくさんの魔物になぶり殺しにされ、その魂は魔物に囚われました。その結果、リコルだけがヘヴンズゲートに行くことになったのです。

  リコルはマスターとの交流に強く影響を受けていたせいか、死後の姿は人間に近いものになっていました。その戦い方もマスターたちの影響を受けています。麻薬中毒症状は魂にまで染み付いていたため、死によって身体から解放されても、それから解放されることはありませんでした。リコルは常に興奮状態にあり、また、口が寂しくなれば、強力な麻薬の飴玉をバリボリと噛み砕くのです。

  マスターたちの魂は魔物に囚われているため、リコルがマスターたちに再び出会うことはまずないでしょう。仮に魂が解放されたとしても、魔物による拷問によって魂はすっかり磨り減ってしまっていて、もしかしたらマスターであることすら分からないような状態になっているかもしれません。
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